こうちゃんの歩行器さんぽ

息子は全前脳胞症という病気で、重度知的障害と言われています。また身体障がいもあります。病気についてのことや、車椅子でのお出かけについて、障がい児とその家族の日々について書いていきます。

強制不妊手術について〜障がい児の母として思うこと

優生保護法に基づいて、
障がい者に対して行われていたという
強制不妊手術。
全国で一斉提訴が行われたので、
最近ニュースでもよく目にします。


優生保護法とは


1948〜1996年に施行された法律で、
"優生上の見地から、不良な子孫の出生を防止するとともに、母性の生命・健康を保護することを目的とする"ものです。
参考リンク優生保護法

この法律を元に、本人の意思に関係なく不妊手術が行われました。
それが"強制不妊手術"です。
未成年者や、9歳10歳という子どもにも手術をしたという話がありますから恐ろしいですね。


強制不妊手術について国への一斉提訴


札幌、仙台、神戸、大阪で訴えは起き、
その内容は皆「国に誤りを認めて謝って欲しい」
また、強制不妊手術を行っておきながらも
それに対する救済措置が取られなかったことに
怒りや悲しみを見せていました。
今回提訴をしたのは60代〜80代の方ですが、
その方たちのご両親はどんな気持ちだったのかと
わたしは考えてしまいます。
誰しも自分の孫を見てみたいもの。
本能的に子孫を残したいと感じている人が多いと思います。
それを無下に奪われたお母さんの気持ちを考えると胸が痛みます。


息子が泌尿器科で手術を受けた時に言われたこと

こうちゃんは2歳の頃に泌尿器科で手術を受けることになりました。
停留精巣という病気が発覚したからです。
"泌尿器科" "精巣" "手術" と聞いて私は、
とっさにこう聞きました。
この子は子どもができなくなりますか?」と。
すると先生は、私の質問には答えず
そもそも社会的にそのような必要があると思いますか?」と言いました。
この言葉は今も忘れられません。
言われた瞬間に涙が溢れて、子どもみたいにわんわん泣いてしまいました。


医師からの言葉の力


病院で先生から言われる言葉って私はとても重みを感じます。良くも悪くも。
泌尿器科の先生に出会うまで、私はこうちゃんの障がいについて何を言われても涙を流すことはありませんでした。
それでも、「社会的に子どもを作る必要がない」と言われたことに対してそのとき私は反論ができず、
何も言い返せないことが辛く涙が止まらなかったのです。
今でもこうやって書いていると思い出して涙が出てしまいます。
大学病院の先生からそんな言葉が出てくるんですから、優生保護法が廃止されてもその思想は未だ根強く残っているのです。


妊娠の可能性は、子孫を残すという本能の希望


私は、息子に絶対子どもが欲しいだとか、
絶対に自分の孫が欲しいだとか、
そんな思いは持っていません。
それでも、そんな必要がないと言われることは
辛くて辛くて仕方がなかったのです。
それは、本能的に自分の子孫を残したいという気持ちが芽生えているせいだと思っています。


障がい者が子どもを生み育てること


障がい者が子どもを生み育てることについては賛否両論あると思います。
それは遺伝の問題だけでなく、自力で育てられるかどうかや生活ができるのかという実質的な問題もあります。
でも、せっかく備わっている妊娠の機能を、
本人の意思に関係なく取り除くということは、
実際に子どもを産むかどうかという問題とは別問題です。
本能的に感じる生き甲斐や希望、
それを一方的に取り上げてはならない。
障がい児を息子に持っている私は強く思います。

そんな無情な手術が二度と行われませんように。
また、そんな思想が本当の意味でなくなりますように。


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